スタートアップの参入が期待できる、新たな領域とは

ここ最近、ソフトウェアそのものの技術的なイノベーションは停滞期に入っています。シリコンバレーのオピニオンリーダーであるElad Gil氏やBenedict Evans氏が昨年、このテーマの記事をブログに投稿しています。日本の状況もさほど変わりありません。B Dash CampやInfinity Ventures Summitをはじめとする、日本で開催される多くのカンファレンスに共通していたテーマは「次に到来する大きなトレンドは?」でした。

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ICOはベンチャーキャピタルに多大な影響を及ぼすか?

最近何かと話題になっているICO(イニシャル・コイン・オファリング)。すでにスタートアップは、ICOを使って何百万ドルもの資金を調達しています。Bancorは1.53億ドル、TenXは8,000万ドルを調達。私たちの投資先であるOmise最近2500万ドルを調達しました

この他にも多くのスタートアップがICOによる資金調達を予定しています。さて、これだけ盛り上がっている中で、ベンチャーキャピタルに多大な影響を及ぼす可能性があるICOについてあえて慎重に考察したいと思います。

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スタートアップは公用語を英語にすべきか、日本語にすべきか

【写真:最初からグローバルだったインフォステラのチーム】

私は先月、日本のベンチャー業界のリーダーが一同に会するカンファレンス「Infinity Ventures Summit」で、パネリストとして登壇しました。カンファレンスに出席した「ガイジン」および海外VCとして、当然話題に上ったトピックの一つは、どうすれば日本のスタートアップが上手くグローバル市場に参入できるか、でした。

これは、実は複雑で難しい質問なのです。そもそも、特効薬や万能なアプローチは存在しません。どの会社にも、検討しなければならない個別の事情やチャレンジがあるものです。しかし、共通することが1つあります。意識的にあるいは無意識になのかは分かりませんが、早い段階で一見ささいに見える、しかし重大な決断をしている点です。

会社の公用語を日本語にするのか、または英語にするのか?

この決断は、一見単純に聞こえますが、会社の将来を根本から変えてしまうので、実は極めて重要な決断なのです。そして、みなさんの予想とは裏腹に、会社の公用語を英語にすることが、必ずしもベストなアプローチであるとは限りません。いずれにも良い点と悪い点があります。

仮に、会社の公用語を日本語にしたとしましょう。このアプローチの主なメリットは、アクセスできる国内の人材プール規模が大幅に拡大する点です。2つ目のメリットは、給与水準の高い外資系企業で働く傾向にあるバイリンガル人材よりも、安価である可能性が高い点です。この2つのメリットが組み合わさると、より速やかに採用を行い、ひいてはより早く国内市場を制覇できます。つまり、創業初期がだいぶ楽になるのです。

ただし、グローバル展開には苦労するでしょう。社内にある言語の壁が足かせとなり、海外市場を視野に入れたチームの構築とマネジメントに苦戦することになります。優秀な人材を採用し、長くとどまってもらうことは母国語でさえ難しいのに、片言の英語だったらどれだけ難しくなるのか想像してみてください。何とか採用できたとしても、十分にコミュニケーションをとったり同僚と緊密な関係を築くことは難しいかもしれません。日本語がメインの会社にいると、彼らは疎外感を感じてしまうでしょう。

今度は逆に、会社の公用語を英語に決めたとしましょう。英語と日本語の双方に対応できるバイリンガル人材を採用する必要性が高まります。そのため、国内の人材プールの規模は大幅に縮小し、給与もかなり高くなります。日本語のみで業務を遂行している競合他社に比べると、あなたの会社はスピードの点で劣ってしまうでしょう。つまり、創業初期は、その分苦労することになるのです。

ただし、長い目で見ると、このハードルを越えることができれば、苦労した分だけ得られるものも大きくなります。強固な土台を築いてきたからこそ、グローバルに拡大する準備は既に整っているのです。英語は世界の共通言語なので、海外マーケットとのコミュニケーションもすんなり出来るはずです。

中間点をとるのであれば、ハイブリッドな環境を構築するのが良いでしょう。英語をあまり必要としない国内営業職には、日本語オンリーの人を採用しても良いですし、海外チームとの調整が多い職務には、英語オンリーの人を採用しても良いでしょう。とは言え、両者を融合させるには、バイリンガル人材は必要不可欠ですし、少なくとも英語か日本語かどちらかの共通言語を使用することについて、全員がある程度抵抗感を持っていないことも必要です。幸運なことに、多くの日本人は英語の簡単な読み書きならば理解できるはずです。

公用語を決めるときには、会社の状況を慎重に検討すべきです。当該マーケットにおける国内競争はどれほどなのか?国内に手強い競合相手がいるのであれば、世界進出の土台を悠長に築いている暇はないかもしれません。資金調達能力に自信はありますか?もし、資金調達に苦労しないのであれば、給与水準が高くなりがちなバイリンガル人材でも採用できるかもしれません。あなたが挑戦しようとしているマーケットのダイナミクスはどのようなものですか?国内マーケットが小さすぎる、またはマーケットがそもそもグローバルなものであるのならば、取るべき選択は自明かもしれません。いずれにせよ、あなたの会社にとって極めて重要な決定になるので、慎重に考える必要があるでしょう。

Low Hanging Fruit Strategy 〜資金調達の際に考えるべき順番〜

私と澤山が500 Startups Japanのファンドの資金調達を開始した頃に、まずアプローチしたのは、有名なエンジェル投資家たちでした。しかし、こうしたエンジェル投資家の多くは、30万ドルから100万ドル程度の投資しかしません。これはファンドの目標額3,000万ドルを達成するには到底及ばない金額であり、クローズするには、おそらく30名から60名のエンジェルが必要になる計算です。とても効率の悪い資金調達プロセスであり、後からそれだけ多くの投資家をマネジメントするのにも大変苦労するでしょう。

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